5月園だより
青い空に泳ぐこいのぼりの尾をジャンプしてつかもうとはしゃぐ子どもたち。
青い空にひかれたひこうき雲をみて、橋がかかったとはしゃぐ子どもたち。爽やかな風がほほを撫でる5月になりました。
年少組は、ママに会いたいと泣く声もほとんど少なくなり、「お外に遊びに行くよ!」の先生の声に、「やったー!!」の歓声が響くようになりました。さくら組やうめ組が作ったどろ場のぬるぬる温泉に、かわいい足で我先にと飛び込んでいます。お母様方洗濯ご苦労さまです。よーくこんなに遊んでくれたと喜んで下さいね。
年中組は賑やかです。走る。走る。食べる。食べる。話す。話す。憧れだった2階の部屋は窓も大きく、1つ大きくなった自分を誇らしげに思っている様子です。園庭ではカレーや軍艦ずし、だんごが次々に出来上がり、デザートはチョコレート。「食べに来て下さーい!」と子どもたちの声に先生たちはひっぱりだこです。
年長組は、年長になって初めて使える、長い柄のシャベルと戸井を使って川づくりの始まりです。川にたくさん水を流したい思いでポンプの口に直に戸井を取り付けてしまいました。しかし川に水は流れたものの、まわりにはポンプからの水を待っている年少さんやうめ組さんの顔がありました。それに気づいた子が「みんなにも分けなきゃかわいそう!!」と言いました。そうです、自分だけ良ければいいのでなく、みんなが楽しいことがいいと思えるのは、さすが年長さんです。子どもたちは戸井をポンプの口から少し外しました。分けっこする様子が子どもらしくて可愛いいですね。
神戸幼稚園は単に遊ぶのではなく、遊び込む状態をつくり出したいと思っています。やりたいことが次々と生まれてくる子どもたちになってほしいと願っています。
どの学年も良いスタートをきっています。小さな体で子どもたちはがんばっています。入園・始業前に「不安」だった気持ちは、入園・始業後に「とまどい」に変わりました。
年少さんには室内でうわばきをはくこと、何事も順番を待つこと、おもちゃはみんなで使うことなど家とは違うことがたくさんあります。
年中・長さんは部屋の様子が変わったことはもちろん、担任の先生の話し方が違います。よく先生の話を聞いて自分で行動することが増えます。
これらはすべて新生活の「とまどい」につながることです。子どもたちが感じているこの「とまどい」を保育者は受け止めつつも、1つ1つ乗り越えられるように、指導して参ります。
土・日明けの月曜日やゴールデンウィーク明け、夏休み明け、などは必ずといってよいほど4月のこの頃の様子に戻ります。この様子は悪いことでなく、子どものありのままの姿です。
保護者の方も受け入れてあげて下さい。慣れたなぁ、しっかりしたなぁと思ったらまたもとに戻っているように感じられると思いますが、大丈夫。お子さんはそれをくり返す中で確実に成長しています。いつでも元気に「いってらっしゃい!」と送り出してあげて下さい。
どの学年も、その学年らしい集団生活を送るために、何をどのように自分なりに主張し、どんなことを我慢しなければならないか理解していくことでしょう。
園長 千代田正美