5月園だより
入園式・始業式に子どもたちを迎えたチューリップの花も咲き終わり、空にはこいのぼりが泳ぐ5月になりました。園庭をはだしになって走る子どもたちのほほを、心地良い風が撫でています。
年少組は、お兄さんお姉さんの登園エスコートにも慣れて、お母さんの手を離す様子もスムーズになりました。例年に無く好奇心旺盛なお子さんたちで、園庭に出ればあっちこっちで長―い水道管を1人で振り回すなど大いに楽しんでいてくれています。粘土とお弁当の時は、やっと少しだけみんなで座れる様になりました。
年中組は下の学年が出来て1つ大きくなったことを、やってはいけないことを教えて注意することで確かめている様です。「水を出しっぱなしにしてはいけないよ」「すべり台におもちゃは持っていかないよ」「砂場で作った料理はここに置いてとっておくよ」などと、ほほえましい小さなパトロール隊が、庭のあちこちに出没しています。
年長組は、2年間待ってやっと手に入れた長い柄のシャベル(これは年長組しか使えない)を使い、長い川、水をせき止めたダム、水をためた温泉を作り始めました。好きな遊びに、グループが成立しつつ楽しんでいます。
どの学年も良いスタートをきっています。小さな体で子どもたちはがんばっています。入園・始業前に「不安」だった気持ちは、入園・始業後に「とまどい」に変わりました。年少さんには室内でうわばきをはくこと、何事も順番を待つこと、おもちゃはみんなで使うことなど家とは違うことがたくさんあります。
年中・長さんは部屋の様子が変わったことはもちろん、担任の先生の話し方が違います。
よく先生の話を聞いて自分で行動することが増えます。すべて新生活の「とまどい」につながることです。子どもたちが感じているこの「とまどい」を保育者は受け止めつつも、1つ1つ乗り越えられるように、指導して参ります。
土・日明けの月曜日やゴールデンウィーク明け、夏休み明け、などは必ずといってよいほど4月のこの頃の様子に戻ります。この様子は悪いことでなく、子どものありのままの姿です。
保護者の方も受け入れてあげて下さい。慣れたなぁ、しっかりしたなぁと思ったらまたもとに戻っているように感じられると思いますが、大丈夫。お子さんはそれをくり返す中で確実に成長しています。いつでも元気に「いってらっしゃい!」と送り出してあげて下さい。
どの学年も、その学年らしい集団生活を送るために、何をどのように自分なりに主張し、どんなことを我慢しなければならないか理解していくことでしょう。
園長 千代田正美